リハビリテーションとは何かを目的と意味から考える

2017年05月16日

 リハビリテーション、リハビリという言葉を耳にすることが増えましたが、その本当の意味を皆さんはご存知でしょうか。今日はリハビリテーションという用語を解説しようと思います。

 リハビリテーションという言葉はすでに一般的に使われる言葉になっていますよね。略してリハビリやリハ何て言う呼び方もします。

 さて、皆さんはリハビリテーションにどのようなイメージをお持ちでしょうか?病気や障がいを治す、体を動かす/動くようにするというイメージでしょうか。


ーリハビリテーションは権利を取り戻すことー

 そう、リハビリテーションに運動療法は欠かせません。でも、それだけでは不十分なんです。リハビリテーションという言葉はreとhabilitaionが一緒になっているもので、re(再び)habilitaion(能力/権利を獲得する)という意味になります。

 ここで言う権利とは、「人が何かをする」権利です。少し漠然としていますが、人が生きていくために必要な行為そのものを指します。昨日の記事に書きましたが、作業療法士はこれを「作業」と呼び、医療/介護職全般は「生活行為」と呼びます。

生活行為ってなに? ー 医療と介護の現場を近づけるマネージメントー


ーリハビリテーションの目的ー

 皆さんにとって、「これができなくなったら本当に困る」という生活行為はありますか?自分にとって生きがいとなる作業ができなくなると、生活そのものに大きな影響がありますよね。もっと言えば、人生が楽しくなくなります。

 リハビリテーションの専門職には作業療法士、理学療法士、言語聴覚士などが挙げられますが、全ての療法士は「これができなくなったら本当に困る」という生活行為ができるようになるためにアプローチをします。それぞれに専門性があって、実施するリハビリの内容は異なりますが、目的はみんな一緒です。

 療法士のそれぞれの役割については、以前記事を書いているので、参考にしてみてください。

〇〇療法士って何が違うの?


ーある患者さんの話ー

 ある患者さんにこんな話をされたことがあります。

 「僕はリハビリを始めた時は全く体を動かすことができなかった。そして、いつか絶対に自分の足で歩いてやるんだって思ったんだ。何年かして短い距離を歩けるようになったんだけど、ある時気づいたんだよ、これは無理だなと。」

 「僕はそこで色々と考えて自分の中の前提を変えたんだよ。別に歩くことを諦めたという訳じゃないんだけど、歩けるようになるという目標から、人生を楽しむという目標に変えたんだ」

 「そうしたら、急に色んなことが見えてきて、自分の中での優先順位が大きく変わったんだ。自分が楽しむためには何が必要で、何をしたらいいかが分かったんだ。」

 僕は時々、講演の中でこの話をします。もちろん、エピソードを他者に伝える許可を頂いています。ご本人様からも一人でも多くの人に伝えて欲しいと言われています。辛い、辛いリハビリから人生を楽しむためのリハビリに変わったお話です。


ーリハビリテーションのイメージを変えたいー

 リハビリテーションは辛い、痛い、きついと言うイメージが少なからずあるかと思います。実際に、病気をされて何かしらの障がいが残ると健常者からは想像できないほど辛い思いをされると思います。

 でも、リハビリテーションの先には再び楽しい人生が待っているということを覚えておいて欲しいのです。一生リハビリをし続けるというよりも、人生を楽しみ続けるという意識でリハビリテーションに向き合い、取り組んで頂ければと思います。

 僕が関わった方には、寝たきりだけど、ヘルパーさんの支援を受けて寝たまま(リクライニング車椅子で)外食される方もいらっしゃいますよ!

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