混合介護は認められるか-現行の保険外介護と混合介護の違い-

2017年05月23日

 最近、保険外サービスや混合診療/混合介護の話題がよくニュースで取り上げられているのを目にします。今後、この流れは加速していくのでしょうか?今日は現行の保険外介護と混合介護の違いを説明します。

 混合介護とは、保険利用のできるサービスと保険外でのサービスを併用して行う介護のことで、最近注目を浴びてきています。以前も保険外サービスについての記事を書きました。

記事:全国で広がる保険外サービス(生活支援/リハビリ)の流れ

 今日は、保険で行える介護サービスと保険外サービスの違いや、なぜ混合介護が必要なのかについてお話をしたいと思います。


ー保険を利用した介護と保険外介護の違いー

 現在、介護保険を利用してヘルパーさんの訪問を依頼すると、着替えや入浴などの身体介護と掃除や料理、買い物などの生活支援を受けることが可能です。もちろん、介護保険ではなく、総合支援法などを利用して受ける介護も同様です。

 でも、実はここで一つ困ったことが起きる場合があります。その理由は、保険を利用したサービスの場合、介護を受ける人「しか」援助を行うことができないという点です。

 まぁ、当たり前と言われれば当たり前のことなのですが、これが実に不便。例えば、今まで料理をしていたお母さんが倒れたとします。ヘルパーさんは、この方のためには料理を作ることができるのですが、旦那さんやお子さんに対しては料理を作ることができないのです。

 せっかく料理を作ってもらうのであれば、一緒に作ってもらえたら助かりますよね。しかし、現行ではご家族に対して料理を作る場合、保険外サービスとなります。


ー混合介護のメリットー

 それでは、混合介護のメリットを考えてみます。混合介護とは、保険サービスと保険外サービスを同時に利用できるようにするという制度です。現在は東京都でモデル事業が始まろうとしている段階で、実際にはまだ動き出してはいません。

 このサービスが認められれば、ヘルパーさんが働きやすくなり、人員不足が補える可能性があります。現在は、保険内でのサービスを終えた後に、保険外のサービスを組み込むという流れになっています。そうすると、無駄な時間が生まれることになり、ヘルパーさんの滞在時間が長引く可能性があります。

 一方で、混合介護を利用することができれば、介護を受ける本人と家族の分を一緒に料理することや洗濯をすること等ができるようになります。介護の現場は常に人手不足のため、混合介護が認められれば、人手不足の解消にも繋がるのではないかと思います。時間の短縮が図られれば、利用料の負担軽減にも繋がると思います。

 また、デイサービスでも混合介護の利用ができるようになるかもしれないということなので、送迎の途中で買い物支援をしたり、様々な取り組みができる可能性もありそうです。


ー保険と保険外サービスについての理解が絶対条件ー

 混合介護は、保険が適用される部分と、実費の部分が入り混じっています。そのため、しっかりと説明し、同意を得ないとトラブルになると考えられます。思ったよりも利用料が高く、生活に支障が出るようでは困りますもんね。

 事業所と利用者が正しい理解をした上で、適切なサービス提供を行っていく必要があると考えられます。しかし、まだまだ国は混合介護の動きに慎重な様子のため、今後も動向を見つめ続けていかなければなりません。

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