2025年の高齢化社会へ向けて在宅医療/在宅ケアはどうあるべきか

2017年05月29日

 医療/介護業界の一つのキーワードとして、2025年というものが挙げられます。なぜ2025年が注目されているのでしょうか。今日は2025年の在宅医療/在宅ケアについて考えたいと思います。

 医療/介護業界では、2025年が一つのキーワードとなっています。これがなぜかというと、団塊の世代の方々が75歳以上の高齢者となる年数だからです。つまり、医療費や介護費がこれから膨らみ続けていくということになります。


ー病床数削減の動きー

 しかし、医療や介護が必要な人が増えるにも関わらず、病床数(病院のベッドの数)が減らされるという動きになっています。特に手術などを行う急性期のベッド数を減らし、リハビリなどを行う回復期のベッド数を増やすという流れになってきています。いわゆる慢性期の方が入院する療養病棟も廃止となっていく予定で、あらたな介護医療院と呼ばれるものが新設される予定です。

 全体的な病床数が減らされる中で、入院できない方々の受け皿となるのが在宅医療/在宅ケアです。医療依存度の低い方は回復期病棟へ移ってリハビリをし、なるべく早く在宅に帰ろうということですね。


ー在宅医療と在宅ケアは本当に対応できるかー

 これは個人的な見解に過ぎませんが、正直現状では難しいと思います。なぜなら、在宅ケアを行うための環境が整っていないからです。訪問看護ステーションや訪問リハを行っている事業所が本当に不足しているからです。

参考記事:福岡県北九州市における要介護認定者数と訪問看護ステーション数の実態

 なぜ、今僕たちのような民間企業が介護保険分野に参入することができるのか?ということを考えて頂ければ明白だと思います。医療法人などだけでは、在宅ケアを推し進めていくことが難しいため、国が規制緩和をし、民間企業の参入を許しているのです。それだけ不足しているということですね。


ー在宅で終わりを迎えるという選択肢を広める必要性ー

 住み慣れた地域や自宅で最期を迎えたいと思っている方は実はかなり多いんです。国の調査でも取り上げられていましたが、現実では、病院で最期を迎えられる方がほとんどです。

 では、なぜ在宅での看取りが行われないのか?それには、在宅で終わりを迎えるという選択肢が広く知られていないことが一因として挙げられると思います。家族の中で、どのようにして最期を迎えるのかということについて話をする機会は少ないと思いますが、日頃から話し合っておいて欲しいことでもあります。


ーかかりつけ医を持とうー

 皆さんにはかかりつけのお医者さんがありますか?まずはかかりつけ医を決めるということが重要です。往診をしてくれるかかりつけ医を見つけておけば、何かあった時に相談しやすいですし、すぐに駆けつけてくれます。まだまだ往診をしてくれるお医者さんは少ないかもしれませんが、今後は在宅医療の必要性の高まりとともに増えていくと思います。


ーケアマネさんに相談しようー

 相談する人がおらず、困ったときには、ケアマネさんに相談しましょう。必要な介護保険サービスや保険外サービスの情報提供をしてくれたり、ケアプランと呼ばれる介護保険の利用計画を立ててくれます。

参考記事:介護で困ったらどこに相談する?- 制度と地域包括の利用-


ー今後の在宅医療/在宅ケアの在り方ー

 在宅医療/在宅ケアは、その人がその人らしく生活することを支援します。ご本人やご家族が在宅生活を楽に、楽しく過ごせるようにケア/リハビリを行います。この点に関しては、僕は現在もこれからも変わらないと思っています。


 突然ですが、最後に一つ提案があります。在宅での生活目標を立てて下さい。現状の目標でもいいし、病気や障がいを持った時のことでも構いません。例えば、障がいを負っても釣りには行きたいなぁなど、具体的な生活目標を持つことが大切です。

 その生活目標があるのとないのでは、在宅ケアの進み具合や関わり方に大きく影響します。僕たち医療/介護職はその人らしい生活を送れるように支援することが仕事です。ですので、自分らしいことって何だろう?何をしている時に自分らしさを感じるだろう?と普段から考えておいてください。

 そして、在宅医療/ケアに関わる人間は、早期からの啓発活動も行っていく必要があるのではないかと思います。病気になってから自分の生活を省みるというよりは、病気になる前から考えて頂けるような機会を作ることも必要ですよね。

 今後の高齢化社会に向けて、課題はたくさんあります。1人でも多くの方が自分らしく最期を迎えることができるように取り組んでいきたいですね。

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