訪問看護ステーション開設のための資本金-フランチャイズは不要?-

2017年06月07日

 法人格を取得する前に決めておかなければならないのが会社の資本金です。準備金という意味合いも含めて、訪問看護ステーション開設のためにはどれくらい必要なのでしょうか。

 訪問看護ステーションの開設には、ある程度まとまった資金が必要となります。以前も記事にしましたが、ランニングコストや設備費を考慮する必要がありますし、実際に開業しても保険料は2ヵ月後にしか入ってきません。

 では、これを考慮するとどれくらいの資金があれば大丈夫なのでしょうか。融資なども含めて考えてみましょう。


ー事業計画を立てるー

 これは、会社を設立する前に必ずやっておかなければならないことです。起業している人であれば、ある程度マーケティングや必要経費を考慮した上で事業計画を立てる必要性を感じているはず。事業計画がなければ、銀行もお金を貸してはくれません。

 地域によってかかるコスト(設備費や人件費)に差があると思いますので、ご自身の地域単価でまずは必要経費を計算してみて下さい。どれくらいの時期に、どれくらいの利用者さんを確保できるのかなど(収益)の見積もりも大事です。

 事業計画は少し厳しい見通しで立てる方が良いと思います。その方が実際に稼動し始めた時に、焦らず落ち着いて行動できると思います。


ーフランチャイズは必要かー

(会社の場合)

 結論から書きます。すでに会社が別事業を行っていて、まとまったお金がある方(異業種参入)はフランチャイズの利用をお勧めします。何といっても、介護保険の許認可を取るために必要な書類はかなり多いです。お金を払いさえすれば、その代行を行ってくれるので、楽です。

 ただ、ネット上で色々とフランチャイズを行っている会社を調べて頂くと分かると思いますが、フランチャイズ=事業が上手くいくという保証ではありません。

(個人の場合)

 今から個人や仲間で訪問看護ステーションを開設しようとしている方にはお勧めしません。フランチャイズにかかる費用は加盟金だけで400万近くします。その後、毎月10万円前後のコンサル料が必要になります。

 もし、ご自身や一緒に開設をしようという仲間に医療関係者がいれば、フランチャイズをする必要は全くありません。時間があるのですから、自分で申請書類を集めて全部やりましょう。正直、めんどくさくてイライラすることもありますが、加盟金含めて年間500万の資金を外部の会社に渡すくらいなら自分の会社に蓄えておいた方が良いです。

 田舎であれば、年収500万を貰う人はそこそこ裕福な暮らしができますよね。1年間、1人分の人件費を節約したと考えると、かなり大きなものとなると思います。


ー資本金を準備しようー

 以前、フランチャイズを行っている会社の説明会に参加した時に言われたのが、開業資金でまず1500万円用意して下さいということでした。個人でこんなにお金を集めるのは正直難しいですよね…

 個人でステーションを開設する場合には、法人登録から看護師の募集などを含めると、通常、半年~一年かかります。

 ランニングコストとステーション自体が黒字化するまでの経費を考えると、最低でも一年以上、自力で運営できる程度の資本金設定を行う必要があります。

 フランチャイズを行わない場合は、500万円分が浮くので、1000万円用意すれば良いということになります。1000万円の設定は、少し余裕を持っておきたいという方向けで、一般的には700万から800万程度と言われていることが多いようです。ご自身の立てた事業計画と見合わせてみると良いと思います。

 余談ですが、会社法の改正により資本金が1円でも会社を作ることができます。ただ、あなたは資本金1円の会社を信用することができますか?これでは看護師さんも集まりませんよね。最初からしっかりとした資本金の設定をしたいものです。


ー融資という手もあるー

 なかなか個人でまとまったお金を用意することができないという場合は、融資という手もあります。大体、資本金の2倍から3倍程度の借り入れなら可能です。そういう意味でも、少しでも多く資本金を設定しておいた方が借り入れもしやすいということが言えそうです。地域によっては、無利子で貸してくれる助成金に近い貸付を行っている場合もあると思いますので、調べてみて下さい。

 ただし、個人的には融資=負債ということになるので、事業が上手く回るまでは自己資金だけで会社運営をする方法を考えた方が良いと思います。1人では資本金を準備することが難しい場合は、共同経営者を探してみるのも良いかもしれませんね。同じ志を持つ仲間が見つかると一気に計画が事業として加速するかもしれません。

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