言葉の力と実行力

2018年10月11日

 言葉には昔から力が宿っていると言われ、言霊とも呼ばれます。今日は言葉の力と実行力というテーマで仕事に対する向き合い方と前向きであるということについて考えてみたいと思います。

 言葉には、人を喜ばせたり幸せにする力があります。一方で、使い方を間違えるとその逆の結果を生むことになります。また、自分の発する言葉は、他人に影響を与えるだけでなく、自分自身にも多くの影響を与えます。


ー行動は言葉によって左右されるー

 皆さんは、不言実行と有言実行という熟語を聞いたことがあるでしょうか。不言実行とは、屁理屈や文句を言わずにやるべきことをやること、有言実行は、言ったことは必ず実行することです。

 こういった熟語から、言葉と行動は深く関係しているということが分かります。文句ばかり言っていては、行動できないし、言葉にすることで行動に移すことができるということです。

 このことを意識すると、仕事との向き合い方が変わります。自分が実現したいことを口に出し、行動に移すことで良い結果に結びつきやすくなります。


ーできない理由ではなく、できるように取り組むー

 これは、仕事をする上では最も大切なことの一つだと思っています。例えば、「小児のリハやケアをしたことがないからできない」「終末期のリハやケアができない」と経験が無いことを理由にし、取り組もうともしない人を目にすることがあります。

 私は、「では、この人はいつできるようになるのだろう?」と思ってしまいます。

 当然のことながら、できない理由ばかりをいつも挙げている人には仕事はきません。そして、自分の家族がそのような人に「看てもらいたいか」と考えて下さい。「できない」という理由を探す人は、全てのケアにその態度が現れます。また、そのような心持ちは、患者さんやご家族にはとても良く伝わるものです。


ー前向きな言葉を意識するー

 仕事や生活の中で、「できない」という言葉を使わず、前向きな言葉を意識して発するだけで大きな変化が出てきます。自分で達成したいことを口に出して、行動に移すことが重要なのです。

 例えば、〇〇(時期)までにAさんが家族と外出できるようにする!なんて具体的なリハ目標でも良いと思います。

 「現状維持」という目標を立てていれば、自分の行動にも限界を作り、それ以下の結果しか生みません。


ー地域支援にはポジティブさが必要ー

 私は、保険外という少し特殊な形でリハビリテーション事業を展開していますが、その特殊さ故に今まで経験できなかったことを経験する機会があります。

 保険外で仕事をするということは、必然的に保険内の別事業所と同じ患者さんにリハビリテーションを提供することになります。ここから見えてくることは、なぜ保険でのリハを受けることができているにも関わらず、保険外でのリハを必要とするのか?ということです。

 「リスクがあるからできない」「現状で十分でしょう」「これくらいしかできることはありません」「危ないのでしないでください」

 このようなネガティブな言葉は、患者さんとご家族の希望を絶望へと変える言葉です。

 逆に、「大丈夫です」「何か方法がないか一緒に考えましょう」「できるように取り組んでいきましょう」という言葉は、希望を生みます。

 地域支援を行うには、支援者のポジティブさが必要なのです。患者さんやご家族の中には、藁をも掴む想いで発した言葉を一蹴された経験をした方も少なからずおられます。

 また、地域支援のみならず、急性期や回復期で働く療法士にも言葉の力を振り返って欲しいと思います。皆さんの言葉の力が患者さんのより良い生活や、自身の新たな行動や挑戦へと繋がることを祈っています。