医療法人の自費リハビリ参入拡大と展望

2020年02月18日

 自費リハビリ事業への参入は民間企業主体で広がりを見せてきましたが、一部の医療法人も自費リハビリ事業への参入を始めています。医療法人が行う自費リハビリは混合診療にあたるのではないかという議論もありますが、自費リハビリ分野は今後どのような展開を見せるのでしょうか。

 民間企業を主体に広がりを見せている自費リハビリ事業ですが、遂に医療法人も本格的に参入してくる流れをみせています。「病院が行う自費リハビリ」を売りにしている文言もインターネット上で見かけるようになってきました。


ー病院が行う自費リハビリの是非ー

 ここからは私個人の見解ですが、個人的には病院で自費リハビリを行うことは「あり」で、当たり前の流れだと思います。

 医師の指示や関与のない民間企業のリハビリよりも、リスク管理を行いながら、入院や外来時の経過を踏まえた適切なリハビリを提供することができるからです。

*当社は医師の指示、同意を頂いております。

 一方で、医療法人が自費リハビリを行うことは混合診療にあたる可能性もあります。やり方次第なのでしょうが、国や自治体からの規制対象にならないやり方で参入頂くことを望みます。


ー質の高い自費リハビリを提供できるかー

 続いて、病院は質の高い自費リハビリを提供できるかという点について考えてみたいと思います。

 最初からこのように書くのは申し訳ないのですが、私の答えは「分からない」です。

 勉強熱心な療法士が配属されれば質が高くなるでしょうし、ただただ業務的に配置されて異動となった療法士が担当になれば、悲惨な結果となるでしょう。

 当社の実績から言えば、病院などの訪問リハビリを受けているにも関わらず、自費リハビリを選択されるご利用者様が多いです。

 保険内のリハビリでは回数制限があるため、当社の自費リハビリと併用するという方もいらっしゃいますが、保険でのリハビリが行えるにも関わらず、病院のリハビリを断る方もいらっしゃいます。

 そのため、病院が行っている自費リハビリだから質が高いという保証は全くありません。療法士の対応をみて判断することを強くお勧め致します。


ー医療法人の参入は諸刃の剣ー

 自費リハビリ事業の難しい点は、成果をどのように示すか、どのように満足度を高めるかという点にあります。自費リハビリは、患者さん/利用者さんから求められる成果がシビアです。成果が出ないものにはお金を払う人はいませんよね。

 この点で、医療法人の自費リハビリ事業への参入は諸刃の剣とも言えそうです。自費リハビリで患者さんが求める質の高いサービスを提供できなければ、医療法人全体の悪評にも繋がりかねません。

 私としては、まだまだ自費リハビリの知名度、認知度は低いと感じていますので、自費リハビリを行う医療法人が増えることは歓迎です。

 知ってもらえて初めて選ばれることに繋がるので、保険外でリハビリを行うことができるという広告にもなりますよね(笑)ただし、混合診療となるような大きな問題を起こさないということが前提ですが…

 また、自費リハビリ分野の急速な拡大は質の低下に繋がる恐れがありますが、一定のラインで自浄作用も働くと考えています。

 良いものは選ばれ、悪いものは淘汰されます。事業者が増えることで業界全体の質を高めることにも期待したいですね。