自費リハビリの可能性

2017年04月11日

 一昔前から、医療保険/介護保険改正に伴ってリハビリ難民という言葉をよく聞くようになりました。実際に、継続したリハを提供している病院や施設が限られているのが現状です。では、保険を利用せずに受けることができるサービスがあったらどうでしょう?今日は自費リハビリについてのお話をしたいと思います。 

先日、自費リハビリの依頼があり訪問をしてきました。一先ずケアプランを確認させて頂き現状のサービスを確認させて頂きました。

*ケアプランは介護保険を利用する方にケアマネジャーが立てた計画です

 介護保険は要介護度によって利用できるサービスの量が決まっていて、各要介護度で定められている保険点数を超えると越えた部分に関しては実費となります。その方は介護保険を限度いっぱいに利用している状態で、保険点数としても個別リハを受けることができない状況でした。また、以前利用していた訪問リハも施設側の都合もあってか、終了となった様でした。

 ご本人、ご家族様は個別のリハを受けて、できることを増やしたいという思いがありましたが、サービスを受けることができない状態だったのです。

 では、もし介護保険の限度額を超えて実費で訪問リハを利用していたらその利用額はどれくらいになるのでしょうか。

  • 訪問看護ステーションから60分訪問した場合

   816単位×10.21円=8,331円

病院等から40分訪問した場合(退院後3ヶ月以内で計算しています)

  • 302単位×2+12単位(サービス提供体制加算)+200単位(短期集中加算)+17単位(社会参加支援加算)×10.21=8,504円

*10.21円は介護保険上での北九州市の地域単価です

  一方、当社の定める保険外診療の金額は、

  • 30分 4000円、 60分 6000円(交通費含む) に設定しています。

 限度額を超えた状態で保険を利用し、実費請求されるよりもかなり安い金額設定だということが分かります。

 ちなみに、先日訪問をさせていただいた方からは、週に2回の定期訪問のご依頼を頂きました!!

また、訪問看護ステーション申請準備のため、北九州市の介護保険課に相談した際には、以下のような回答を得ました。

Q.

 訪問看護ステーションから訪問をしていて、介護保険限度額を超えた場合、当社独自のサービスに切り替えて訪問をすることは可能か。

A.

 訪問看護ステーションからの訪問ではなく、自社サービスに切り替えるということは特に問題ない。訪問看護ステーション内で定める自由診療ではないので、混合診療にも当たらない。

Q.

 訪問看護ステーションと自社サービスの兼務は可能か。

A.

 可能。ただし、勤務割合(時間)によって、訪問看護ステーションでの実働時間を記載し、申請すること。

 余談ですが、市の担当者から逆に聞かれたこと。

Q.

 自社サービスを作るメリットは?

A.

 保険限度額を超えた場合に訪問を行うとかなり割高となる。そのため、少しでも安くサービスを提供したい。実際に金銭面や病院/施設の不足や方針などでリハを受けることができない人がたくさんいる。


とにもかくにも、株式会社という法人の中で訪問看護ステーションとは別部門として自費リハビリを設けることは特に問題なく、市としても担当部署(管轄部署)はないということでした。

 少し長い文章となってしまいましたが、自費リハビリの可能性はまだまだ広がっていきそうです。

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