再生医療とHALを使った最新の脊髄損傷に対するリハビリテーション

2018年04月26日

 現在、様々な医療の分野でiPS細胞による再生医療の研究が進んできています。再生医療と脊髄損傷のリハビリテーションに関してのニュースを目にしましたので、ご紹介したいと思います。

 以前、歩行支援ロボット ーアクティブ歩行器ーの記事でロボットによるリハビリテーションの研究についてお伝えしましたが、今回はHALを用いた研究です。

 iPS細胞は皆さんもご存知だと思いますが、様々な細胞や組織に変化する細胞です。再生医療では、網膜への移植手術の治験が行われるなど、実際の人での研究も進んでいますよね。

 このiPS細胞は、神経細胞にも変化することができるため、今まで神経細胞は再生しないと言われていた脳・脊髄の病気や障がいを持つ人の治療やリハビリテーションにも期待が持たれています。


ー神経細胞を再生するだけでは不十分ー

 神経細胞が再生すれば、手足が動くようになるのか?と言われれば、それは「Yes」とは言い難いです。なぜなら、細胞が再生しても、神経回路が上手く機能しない可能性があるからです。

 変な例えですが、お店から荷物を運ぼうと思っても、届け先に繋がる道が無いようなもので、結果的に荷物を届けることができないのです。余計に分かりづらかったらすみません…)


ー神経回路を作るためには運動による刺激が必要ー

 再生医療が進むとリハビリテーションの専門家である理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が必要なくなるかと言われたら、それは「No」です。神経回路の再生には、運動による刺激が重要となってくるからです。

 昔から言われていたことですが、再生医療が進むと神経再生後の神経再教育として療法士が求められてくるのです。


ー神経再教育を進めるロボットによるリハビリテーションー

 そして、この神経再教育を進めるために研究されているのがHALです。現在、脊髄損傷者を対象に、HALによる歩行練習や研究が行われているようです。

 ロボットを使うことで、安定して歩くことができますし、繰り返しの運動・刺激の入力ができることが利点ですね。

 今後は、ロボットによるリハビリテーションの研究がより進んでくると思われます。医療の進歩と共に、技術の進歩も本当に凄いものですね。

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