リハビリ小説-閉ざされた世界編2-

 今の私は、四方を柵で囲われている。

 幅90センチ、長さ190センチが私の横たわっている空間だ。


 右を向けば上方に窓はあるが、外は見えない。

 左側にあるテレビは、私とは無関係の情報を垂れ流している。

 私は自分で体を起こすことすらできず、ベッドとベッド柵という牢屋に閉じ込められているのだ。


 今の私にできることは本当に少ない。

 自分でトイレに行くことはもちろん、食事も自分では摂れない。

 何をするにしても、誰かの助けが必要だ。


 友達は「頑張れ、頑張れ」と言うが、何をどう頑張れば良いのか私には分からない。

 病気や障がいのない人の言うことは無責任だ。

 健常者は、私の気持ちなんて分からないし、好きなことを言える。


 私の心の奥底で、健常者への反発心が、病気の進行と共に大きくなっていた。